俺、フグ男。
名前はもうある↑。・・てか、仮の名前の筈だったんだが、やっぱりっつ~か、そのまま定着しちまったみたいだ。(怒)
俺のナワバリは狭いので、温度が不安定になり易く、
過酷なシマだ。ここの主人みたいにアクア初心者は、
「小さい水槽の方がラク♪」と、思うみたいだが、
とんでもない。実はナワバリが大きければ大きいほど、
温度や水質も安定して管理がし易いんだよね。
今頃になってそんな事に気付いたもんだから、
ここの主人は心配して殊更俺のシマに顔を出し、果ては、
水温と室温が切り替え式で表示出来、
今日の最高温度・最低温度までめもり~出来るらしい
ハイソな温度計をプレゼントしてくれた。
ふぐたろのシマにゃ、単純な温度計しかなかったみたいだから、
ちょっと「俺って勝ち組★」って気分♪
ある日主人は、覗き込みながら
「なんでずっと24度なのかしら~???」
と、首をかしげていた。俺たちの適温は26~30度。24度だと、ちょっと寒い。
ふぐたろたちのシマからヒーター(1個しかないらしい)をもぎ取って、
俺の水槽に投入する主人。
それでも水温が上がらないらしく、とうとう奴は使い捨てカイロを持ち出した。
「寒くなんかないからいらないよ」
と、訴えたが、アフォの耳に念仏らしい。
「をいをい!
『マイナスイオン貼るカイロ』っつて、必要ね~だろ?イオンはよ!」
奴は俺が沈んでいるコーナーめがけて、それを貼り付け、ダメ押しで
電気あんかを水槽の上に乗せ、タオルでぐるぐる巻いた。
「これで、よしっ!」
よしっ!つって・・・そんな事より
ナンダカ ゞ∈(´Д`υ)アツィー
だんだん息苦しくなって来て、俺はそのコーナーから逃げた。
浄化された水が落ちてくる下に逃げ込む。
普段は、水流が強い所は好きじゃないから、滅多に近付かないんだが、
背にハラは代えられない。なんか滝に打たれて、気分がトランス状態・・・
(;;´д`)∋ゞ アチィー!!
清水&カイロのマイナスイオン効果!どころか、
煮え湯がオチテクルYO!
あの女は一体何を考えているのか?
俺を煮魚にして喰お~ってのか?!
つД`) タスケテクレーーーー! イイコニナルカラ YO!
バカ女は、寝ちまったらしい。一体いつまで我慢すればいいんだ!
イヤだよ、嫁さん貰う前にふぐ鍋になるなんて。
いつかふぐたろうの事だって、見返してやりたいのに!
・・・・・・
ガサガサと、タオルが剥がされる音がした。
奴がやっと起きたらしい。タスカルノカ・・・?早く気付けよ、地獄谷だよぅ!!
「なんでまだ24度のままなんだ?おかしいな・・・?」
オカシーノハ オマイノ アタマダッ!!!!!!!
「きゃーーーーっ!
35度超えてる!私の体温より高いよ━(T▽T)━!!」
「フグ男ーーーーーっ!!!」
俺はヨロヨロしながら、バカ女の前に泳ぎ出た。
「生きてたーーーーっ!(号泣) こんなに黒ずんじゃって・・・ごめんね。・゚・(ノД`)・゚・。
今すぐ助けるからねーーっ!死ぬな~~~っ!」
一刻も早くこの生き地獄から脱却したかった。
けど、急激に温度を下げると、それはそれで白点病などの恐れがあったため、
奴は一応慎重に対処していた。
31度までとりあえず温度を下げた後、半日かけてゆっくり適温にまで戻した。
その間主人は、まるで集中治療室の看護士のように、絶え間なく俺の様子をチェックしてくれていた。ちょこっと、嬉すい(´∀`*)
モット グアイ ワルソーニ シテミヨウカナ?
(そんな中、他人事のふぐたろ夫婦→)
あと少し遅かったら、間違いなく俺はあの世行きだった。
奴は、
室内の温度と、水温とを取り違えていたらしい・・・・。
・・・前から、”もしかして、アフォ?”とは薄々気付いてはいたが、
ここまでアンポンタン(懐かしい響き)だったとは!
ペットは飼い主を選べないとはいうが、先が思いやられるYO!
デモ イツモヨリオイシイ ゴハン ヲ クレタカラ ユルシテ ヤルヨ ↑